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寿司を食べながら、キャリアについて真剣に考えてみた

昨日も雨、今日も雨、きっと明日も雨かもしれない。

葉っぱに乗っているカタツムリの写真

梅雨の時期になると気分も少し俯き気味になるのは、誰もが感じることかもしれないが、そういう時は大体、今後の身の振り方について、思考を巡らせるものだ。

少し雨脚が強くなってきたので、雨宿りがてら、昔ながらのタバコ屋の軒したで一服することにした。ポケットから、タバコとライターを取り出し、口元に咥えたタバコに火をつけようとしたが雨と風がいたずらをするようにタイミング悪く邪魔をしてくる。手で風をよけながら口元で待ちくたびれたタバコにやっと火をともそうとした時、ぷんと甘酸っぱい酢の香りと磯の香りが入り混じった独特の匂いを感じた刹那、共に今日の出来事が頭をよぎった。

――

そう、僕ら、SCGオウンドメディア編集部(以下、編集部)では、決起会なるものが開かれたのだった。

編集部は、SCGの魅力を外向きに発信し、SCGのファンを増やして行くために僕が立ち上げたものだ。

新卒採用という切り口から、17卒や18卒など関係なく就活に役立つ情報やインターンシップに活かせる考え方などを、人材会社ならではの視点で、決められた枠組みを取っ払い、自由度と正直度高く情報を発信してくのだ。

だからこそ、決起会すら変わったものでなければならない。

そういった使命感のような、強い想いから、バングラデシュで日本人だからという理由で寿司職人を経験した編集部のakimi氏にプロデュースしてもらい、寿司パ、いや、寿司を作りながらの決起会を開催することにした。

市場で鮮魚を仕入れ、地元産の米を仕入れ、こだわりの醤油と酒をたらふく買い込んで、会社のクラブルーム「NUKAGURA」へと乗り込んだ。

手際よく準備を進めるakimi氏、その顔はまさに職人のそれだ。
黙々と握っては置き、握っては置きを繰り返し、次々と寿司が並べられる。

一通り並べ終わると、おもむろにakimi氏が口を開いた。

「寿司とキャリアは似ている」

・・・・・・。

微塵も疑いの無い顔でakimi氏は言う。

・・・・・・。

一体全体どういうことなのだろう。

前日、飲み会だったということで、少し頭がおかしくなっているのでは無いかと疑ったが、寿司を握る時の正確で繊細な手つきを見るとそうでも無いらしい。

akimi氏は続ける。

「シャリとネタが一つになって初めて、寿司ができる。
すなわちシャリがあるからネタが生き、ネタがあるからシャリが生きる。そして、実はシャリの握り方が寿司のうまさを決めるのであって、ここに細やかな技術や精神がふんだんに盛り込まれている。だから、キャリアと似ているんだ。」

・・・・・・。

もはや、反論の余地すら与えないほどの不明確過ぎるロジックで展開され、僕は笑顔でただひたすら目の前の寿司を頬張るしかなかった。

本題の決起会では、今後の編集部のあり方や目標設定を行い意識を統一して解散した。この様子は別の記事で紹介する。

それから、akimi氏の言葉がひっかかり、もやもやした気持ちを作っていたので、僕のキャリアコンサルタントとしての知識をフル回転させて、その言葉を整理して見ることにした。

そして、先ほどakimi氏が言い放った言葉の単語を下記で置き換えてみた。

シャリ=仕事
ネタ=プライベート
寿司=ライフ

仕事(シャリ)とプライベート(ネタ)が一つになって初めて、ライフ(寿司)ができる。
すなわち仕事があるからプライベートが生き、プライベートがあるから仕事が生きる。そして、実は仕事の握り方(取り組み方)がライフのうまさ(満足度)を決めるのであって、ここに細やかな技術や精神がふんだんに盛り込まれている。

・・・・・・。

はっ!そうだったのか、、、

編集長の思考図

多くの学者・研究者や先進的な実務家の間では、
「キャリアとは、その人の人生(LIFE)の中の仕事あるいは働くこと(WORK)を中心にした部分、すなわちワーキング・ライフ(WORKING LIFE)」というのが共通した認識なのだ。

Akimi氏の言葉は、まさにこのことを、つまり「キャリアの本質」を訴えていたのではないか。

そうであれば、なんともサビの、いや気の利いた一言であったのではなかろうか。

なんともキャリアは奥が深い、いや寿司が奥深いのか?どちらともいえるのではないだろうか?はたまた。。。

・・・・・・。

思考の迷路に迷ったあと、僕は気づいた。

この思考の先に、大した感動や気づきが無いだろうということに。

そして、考えるのをやめた。

――

タバコの香りが寿司の香りを押し出して行ったように、
先ほどまで機嫌の悪かった雲も一時的にどこかへ行ってしまった様だ。

僕は、雨上がり夕暮れ時の赤々とした空を見上げながら、田舎道を独り歩いて帰った。

――まとめ
・物事の本質は似通っているのかもしれない。
・事実は一つだが、捉え方はいくつもあり、伝え方もいくつもある。
・寿司をつかってキャリアを伝えることは辞めた方が良い。

――

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♂チーフプロデューサー【得意ワザ】全日本テニス協会インストラクター、チャレンジャー、2児の父。仕事の帰り道で「Dragon Night」をおもいっきり歌っていたら、近所の人に挨拶されて恥ずい想いをした編集長T-23です。スポーツは背が高ければプロになれた位運動神経がいいと自負していますが決して低くありません。

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